理学(りがく)療法(りょうほう)ハンドブック シリーズ①健康(けんこう)寿命(じゅみょう)

第(だい)3版(ぱん)

大切(たいせつ)な人(ひと)のために健康(けんこう)を「あきらめない。」

健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう

公益社団(こうえきしゃだん)法人(ほうじん) 日本(にほん)理学(りがく)療法士(りょうほうし)協会(きょうかい)


健康(けんこう)で長生(ながい)きすることはすべての方々(かたがた)の願(ねが)いではないでしょうか?

みなさまは健康寿命(けんこうじゅみょう)を延(の)ばすために取(と)り組(く)みをされていますか?

この冊子(さっし)は運動機能(うんどうきのう)の改善(かいぜん)や予防(よぼう)が得意(とくい)な理学療法士(りがくりょうほうし)が作成(さくせい)し、効果的(こうかてき)な運動(うんどう)や必要(ひつよう)な知識(ちしき)をわかりやすく説明(せつめい)しています。

是非(ぜひ)みなさまの健康的(けんこうてき)な生活(せいかつ)にお役立(やくだ)てください。


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もくじ


4ページ    健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

12ページ  転倒(てんとう)を予防(よぼう)して健康寿命(けんこうじゅみょう)をのばそう!

16ページ  痛(いた)みを予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう

24ページ  認知症(にんちしょう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

30ページ  脳卒中(のうそっちゅう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

36ページ  尿漏(にょうも)れ対策(たいさく)をして健康寿命(けんこうじゅみょう)をのばそう!

39ページ  むせを予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

42ページ  あなたの生活(せいかつ)と理学(りがく)療法(りょうほう)


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こんな症状(しょうじょう)ありませんか?

ふらつくため、壁(かべ)や家具(かぐ)につかまって歩(ある)いてしまう … P12
痛(いた)みを理由(りゆう)に家族(かぞく)や友人(ゆうじん)の誘(さそ)いを断(ことわ)ってしまう … P16
もの忘(わす)れが多(おお)く、同(おな)じ会話(かいわ)を何回(なんかい)もしてしまう … P24
トイレの回数(かいすう)が多(おお)い。くしゃみで漏(も)れてしまった … P36
お茶(ちゃ)やみそ汁(しる)でむせてしまう …   P39


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日々(ひび)の身体(からだ)の変化(へんか)に目(め)を向(む)けて、生活(せいかつ)をしてゆきましょう。

お役(やく)に立(た)つ情報(じょうほう)がたくさん載(の)っていますので、是非(ぜひ)ご活用(かつよう)ください。



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健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!


フレイルのセルフチェック

フレイルは筋力低下(きんりょくていか)などの身体(からだ)の問題(もんだい)、認知症(にんちしょう)などの精神(せいしん)・心理的(しんりてき)問題(もんだい)、社会的(しゃかいてき)な問題(もんだい)を抱(かか)えている状態(じょうたい)です。放(ほう)っておくと要介護(ようかいご)状態(じょうたい)へ発展(はってん)することがありますので予防(よぼう)が必要(ひつよう)です。


フレイルチェックには簡易(かんい)テストと総合(そうごう)チェックがあります。下記(かき)の簡易(かんい)テストで問題(もんだい)があるときには医師(いし)や理学療法士(りがくりょうほうし)に相談(そうだん)し、総合(そうごう)チェックを受(う)けてみましょう。


指輪(ゆびわ)っかでふくらはぎを囲(かこ)んだ時(とき)にどうなりますか?

当(あ)てはまる〇に枠(わく)と同(おな)じ色(いろ)を塗(ぬ)ってください。

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東京大学(とうきょうだいがく)高齢社会(こうれいしゃかい)総合(そうごう)研究(けんきゅう)機構(きこう)

飯島(いいじま)勝矢(かつや)「フレイル予防(よぼう)ハンドブック」から引用(いんよう)


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各質問(かくしつもん)に対(たい)してあてはまるものを塗(ぬ)りつぶしてください。

みどり色(いろ)の項目(こうもく)は、「はい」、「いいえ」が逆(ぎゃく)になっています。

お気(き)をつけください。


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赤信号(あかしんごう)が1つ増(ふ)えるごとにフレイルの危険度(きけんど)が高(たか)まります。



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健康(けんこう)寿命(じゅみょう)とは?


健康(けんこう)寿命(じゅみょう)とは?

健康(けんこう)で日常(にちじょう)生活(せいかつ)を支障(ししょう)なく送(おく)ることのできる期間(きかん)のこと


平均(へいきん)寿命(じゅみょう)と健康(けんこう)寿命(じゅみょう)の差(さ)、男性(だんせい)で8.84年(ねん)、女性(じょせい)で12.35年(ねん)

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「死亡(しぼう)原因(げんいん)の上位(じょうい)を占(し)める生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)」

疾患別(しっかんべつ)死亡(しぼう)原因(げんいん)

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死亡(しぼう)原因(げんいん)の上位(じょうい)を占(し)める「悪性(あくせい)新生物(しんせいぶつ)(がん)」、「心(しん)疾患(しっかん)」、「肺炎(はいえん)」、「脳(のう)血管(けっかん)障害(しょうがい)(脳卒中(のうそっちゅう))」など生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)が深(ふか)く関与(かんよ)する疾患(しっかん)は、「生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)」と呼(よ)ばれています。

★「生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)」を予防(よぼう)するには、運動(うんどう)、食生活(しょくせいかつ)、喫煙(きつえん)、飲酒(いんしゅ)などの生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)の見直(みなお)し・改善(かいぜん)が重要(じゅうよう)です!



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生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

■「生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)予防(よぼう)のための具体的(ぐたいてき)な取組(とりく)み」

・適切(てきせつ)な運動(うんどう)習慣(しゅうかん)の獲得(かくとく)

・栄養(えいよう)バランスに配慮(はいりょ)した食生活(しょくせいかつ)

・定期的(ていきてき)な健康(けんこう)診断(しんだん)の受診(じゅしん)

・禁煙(きんえん)

■「健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばすことを阻害(そがい)する要因(よういん)」

・脳(のう)血管(けっかん)障害(しょうがい)(脳卒中(のうそっちゅう))

・認知症(にんちしょう)

・加(か)齢(れい)による虚弱(きょじゃく)

・転倒(てんとう)による骨折(こっせつ)

・運動器(うんどうき)の障害(しょうがい)(腰(こし)の痛(いた)み、変形性(へんけいせい)関節症(かんせつしょう)など)



■適度(てきど)な運動(うんどう)が効果的(こうかてき)!

・血流(けつりゅう)改善(かいぜん)により新陳(しんちん)代謝(たいしゃ)が促進(そくしん)

・中性(ちゅうせい)脂肪量(しぼうりょう)、血糖値(けっとうち)や尿(にょう)酸値(さんち)などが改善(かいぜん)

・心肺(しんぱい)機能(きのう)の強化(きょうか)、高血圧(こうけつあつ)の改善(かいぜん)

・健全(けんぜん)な生活(せいかつ)リズムの獲得(かくとく)とストレスの軽減(けいげん)

■運動(うんどう)を行(おこな)う際(さい)の注意点(ちゅういてん)

・個人(こじん)によって適切(てきせつ)な運動量(うんどうりょう)は異(こと)なります。

・過度(かど)の運動(うんどう)は、他(ほか)の部位(ぶい)に支障(ししょう)をきたします。⇒軽(かる)めの運動(うんどう)から始(はじ)めましょう。

・関節(かんせつ)の痛(いた)みや持病(じびょう)のある方(かた)は、間違(まちが)った運動(うんどう)で痛(いた)みが増(ま)したり、疾患(しっかん)が悪化(あっか)したりします。⇒主治医(しゅじい)や理学(りがく)療法士(りょうほうし)への相談(そうだん)が大切(たいせつ)です。

・少(すこ)しの運動(うんどう)でも継続(けいぞく)することが大切(たいせつ)です。⇒長(なが)く続(つづ)けられる運動(うんどう)を取(と)り入(い)れましょう。



理学(りがく)療法士(りょうほうし)にご相談(そうだん)ください!



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運動(うんどう)の効果(こうか)に年齢(ねんれい)は関係(かんけい)ありません!

一般(いっぱん)に、老化(ろうか)は右下(みぎさ)がりに進(すす)むと考(かんが)えられてきましたが、亡(な)くなる少(すこ)し前(まえ)まではからだの機能(きのう)が比較的(ひかくてき)維持(いじ)されていることがわかってきました。


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(公財(こうざい))健康(けんこう)・体力(たいりょく)づくり事業財団(じぎょうざいだん)ホームページ「健康(けんこう)ネット」より引用(いんよう)

http://www.health-net.or.jp/tyousa/tyokin/susume.html


運動(うんどう)によって、頭(あたま)やからだの老化(ろうか)を抑(おさ)えられるだけでなく、若返(わかがえ)ることさえ可能(かのう)になることがわかっています。


運動(うんどう)は何歳(なんさい)からでも、体力(たいりょく)に自信(じしん)の無(な)い方(かた)ほど、正(ただ)しい方法(ほうほう)で取(と)り組(く)めば効果的(こうかてき)です!!



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生活機能(せいかつきのう)向上(こうじょう)で健康寿命(けんこうじゅみょう)をのばそう!


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地域(ちいき)の中(なか)での支(ささ)えあいやサークル参加(さんか)の例(れい)

・ミニコミュニティの集(あつ)まり  

  ふれあい喫茶会(きっさかい)・昼食会(ちゅうしょくかい)  自治会(じちかい)  婦人会(ふじんかい)  老人会(ろうじんかい)など

・体(からだ)を動(うご)かす取組(とりく)み

  体操会(たいそうかい)  ウォーキング  ダンス・舞踊(ぶよう)  卓球(たっきゅう)の会(かい)など

・文化的(ぶんかてき)サークルへの参加(さんか)

  パソコン教室(きょうしつ)  料理(りょうり)教室(きょうしつ)  絵画(かいが)教室(きょうしつ)など



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運動(うんどう)習慣(しゅうかん)で健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)予防(よぼう)に効果(こうか)がある運動(うんどう)は、ウォーキングなどの有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)と立(た)って歩(ある)くために必要(ひつよう)な筋力(きんりょく)強化(きょうか)運動(うんどう)です。


運動(うんどう)を行(おこな)う際(さい)の注意(ちゅうい)

・無理(むり)にのばしたり、反動(はんどう)をつけて行(おこな)わない。

・痛(いた)みがでたり、痛(いた)みが増(ま)す時(とき)は、速(すみ)やかに中止(ちゅうし)する。


有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)

ウォーキング

・ご自身(じしん)の体調(たいちょう)に合(あ)わせて10〜30分(ぷん)、できれば1日(にち)に2回(かい)程度(ていど)歩(ある)きましょう。途中(とちゅう)で休憩(きゅうけい)を入(い)れても結構(けっこう)です。

・少(すこ)し息(いき)が早(はや)くなる程度(ていど)、人(ひと)と楽(らく)に会話(かいわ)ができる程度(ていど)、やや汗(あせ)ばみ、爽快感(そうかいかん)を味(あじ)わえる程度(ていど)の運動(うんどう)が最適(さいてき)です。

・この程度(ていど)の強(つよ)さの運動(うんどう)を有(ゆう)酸素(さんそ)運動(うんどう)といいます。有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)は、体力(たいりょく)や筋力(きんりょく)を良(よ)くしてくれるだけでなく、血糖値(けっとうち)を下(さ)げる、脂肪(しぼう)を減(へ)らす、血行(けっこう)を良(よ)くする、ストレス解消(かいしょう)などの効果(こうか)があり、生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)予防(よぼう)にはとても効果的(こうかてき)な運動(うんどう)です。

筋力(きんりょく)強化(きょうか)運動(うんどう)

ひざのばし

椅子(いす)からの立(た)ちあがり、歩行(ほこう)や階段(かいだん)の上(のぼ)り下(お)りに必要(ひつよう)な太(ふと)ももの前(まえ)の筋肉(きんにく)を強(つよ)くします。

・片足(かたあし)ずつゆっくり足(あし)をあげ、ひざをのばします。

・そのまま5秒(びょう)止(と)め、おろします。


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スクワット

足腰(あしこし)の筋肉(きんにく)を強(つよ)くし、立位(りつい)バランスを高(たか)め、階段(かいだん)の上(のぼ)り下(お)りが楽(らく)になります。

・椅子(いす)の背(せ)もたれなどにつかまって両方(りょうほう)のひざを一緒(いっしょ)に、1・2・3・4と数(かぞ)えながら約(やく)30度(ど)まげます。

・そのまま5秒(びょう)止(と)め、ゆっくりのばします。


足(あし)のうしろあげ

正(ただ)しい姿勢(しせい)やバランスの保持(ほじ)に必要(ひつよう)な背中(せなか)からふともも後側(うしろがわ)の筋肉(きんにく)を強(つよ)くします。

・椅子(いす)の背(せ)もたれなどにつかまって一方(いっぽう)の足(あし)を1・2・3・4と数(かぞ)えながらうしろにゆっくりあげる。

・ひざ直角(ちょっかく)まであげたら、そのまま5秒(びょう)止(と)め、ゆっくりおろします。


足(あし)の外開(そとびら)き

歩行(ほこう)やバランスの保持(ほじ)に必要(ひつよう)な腰(こし)からふともも外側(そとがわ)の筋肉(きんにく)を強(つよ)くします。

・椅子(いす)の背(せ)もたれなどにつかまって一方(いっぽう)の足(あし)を横(よこ)に1・2・3・4と数(かぞ)えながらゆっくり広(ひろ)げる

・約(やく)30度(ど)まであげたら、そのまま5秒(びょう)止(と)め、ゆっくりおろします。




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転倒(てんとう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

「健康(けんこう)寿命(じゅみょう)」を短(みじか)くする原因(げんいん)の一(ひと)つに「転倒(てんとう)による骨折(こっせつ)」があります。

転倒(てんとう)を予防(よぼう)するために、まずその原因(げんいん)を確認(かくにん)しましょう。



筋力(きんりょく)低下(ていか)

加(か)齢(れい)による筋力(きんりょく)(特(とく)に下肢(かし)筋力(きんりょく))の低下(ていか)


バランス障害(しょうがい)

加(か)齢(れい)によるバランス能力(のうりょく)の低下(ていか)


視力(しりょく)障害(しょうがい)

視力(しりょく)障害(しょうがい)で段差(だんさ)などを認識(にんしき)しづらくなり、危険(きけん)察知(さっち)能力(のうりょく)が低下(ていか)


足首(あしくび)の関節(かんせつ)がかたい

大(おお)きく踏(ふ)み出(だ)すことができず、姿勢(しせい)の立(た)て直(なお)しが困難(こんなん)


環境(かんきょう)

少(すこ)しの段差(だんさ)、滑(すべ)りやすい床(ゆか)、薄暗(うすぐら)さも転倒(てんとう)の原因(げんいん)


薬剤(やくざい)

1日(にち)に薬剤(やくざい)を5錠(じょう)以上(いじょう)飲(の)んでいるなど薬(くすり)の副(ふく)作用(さよう)等(とう)により、めまいやふらつきが出現(しゅつげん)


靴(くつ)

重(おも)い靴(くつ)はつまずきやすく、厚底(あつぞこ)の靴(くつ)は足(あし)裏(うら)からの感覚(かんかく)が鈍(にぶ)くなり、転倒(てんとう)の危険性(きけんせい)


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1あなたの転倒(てんとう)リスク(危険性(きけんせい))をチェックしてみよう

・転倒(てんとう)リスクチェック一覧表(いちらんひょう)の作成(さくせい)と自己(じこ)認識(にんしき)

厚生(こうせい)労働省(ろうどうしょう)から出版(しゅっぱん)されている「介護(かいご)予防(よぼう)研修(けんしゅう)テキスト」などを参考(さんこう)にしてください

2“転(ころ)ばない”身体(からだ)をつくろう —転倒(てんとう)予防(よぼう)対策(たいさく)-

・身体(からだ)のバランスを保(たも)つ

・足(あし)の筋力(きんりょく)を保(たも)つ

・身体(からだ)の柔軟性(じゅうなんせい)を保(たも)つ

3“転(ころ)ばない”ための日常(にちじょう)生活(せいかつ)のポイント

・住(す)まいを転倒(てんとう)しにくい環境(かんきょう)に整備(せいび)する

・メガネ、履物(はきもの)、杖(つえ)など立(た)って歩(ある)くための用具(ようぐ)を適切(てきせつ)に選(えら)ぶ

・適切(てきせつ)な薬(くすり)の服用(ふくよう)に心掛(こころが)ける


高齢者(こうれいしゃ)の転倒(てんとう)予防(よぼう)運動(うんどう)

高齢者(こうれいしゃ)の転倒(てんとう)は骨折(こっせつ)に結(むす)びつきやすく、そのまま寝(ね)たきりにつながるおそれもあり、転倒(てんとう)予防(よぼう)のための運動(うんどう)をすることが大切(たいせつ)です。


下肢(かし)の運動(うんどう)で「転(ころ)ばない」身体(からだ)をつくる

「転倒(てんとう)予防(よぼう)」のポイントは、「転(ころ)ばない」身体(からだ)を作(つく)ることです。そのためには、「身体(からだ)のバランスを保(たも)つ」ことと「立(た)つ、歩(ある)く際(さい)に必要(ひつよう)な筋力(きんりょく)を保(たも)っておく」ことが重要(じゅうよう)です。


下肢(かし)はたくさんの骨(ほね)と関節(かんせつ)で構成(こうせい)され、多(おお)くの筋肉(きんにく)が働(はたら)いています。転倒(てんとう)予防(よぼう)に効果的(こうかてき)な下肢(かし)の運動(うんどう)を継続的(けいぞくてき)に行(おこな)うことが大切(たいせつ)です。



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はじめようバランス保持(ほじ)運動(うんどう)


座布団(ざぶとん)の上(うえ)で片足(かたあし)立(だ)ち

・かかとを10cm程度(ていど)あげて10秒(びょう)保持(ほじ)することからはじめましょう。

・テーブルを活用(かつよう)するなどよろけても大丈夫(だいじょうぶ)な方法(ほうほう)で行(おこな)いましょう。


前後(ぜんご)左右(さゆう)へのステップ

・立(た)った状態(じょうたい)から左足(ひだりあし)を大(おお)きく前(まえ)へ一歩(いっぽ)踏(ふ)み出(だ)し、戻(もど)す(右足(みぎあし)も行(おこな)う)。

・左足(ひだりあし)を大(おお)きく外側(そとがわ)へ一歩(いっぽ)踏(ふ)み出(だ)し、戻(もど)す(右足(みぎあし)も行(おこな)う)。

・それぞれ5回(かい)ずつ行い(おこない)ましょう。


四(よ)つ這(ば)いバランス

・四(よ)つ這(ば)いで左手(ひだりて)・右足(みぎあし)を同時(どうじ)に挙(あ)げて5秒(びょう)保持(ほじ)し、もとに戻(もど)す。

・反対(はんたい)も行(おこな)いましょう。(右手(みぎて)・左足(ひだりあし)の挙上(きょじょう))。

・同時(どうじ)にできない人(ひと)は、手(て)だけ・足(あし)だけで行い(おこな)ましょう。



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はじめよう筋力(きんりょく)強化(きょうか)運動(うんどう)


立(た)った状態(じょうたい)でのスクワット

・ゆっくりと両(りょう)ひざを曲(ま)げ、ゆっくりとのばす。

(曲(ま)げる角度(かくど)はできる範囲(はんい)で、10〜20回(かい)から始(はじ)めましょう)

・ひざに痛(いた)みがある場合(ばあい)は痛(いた)みのない範囲(はんい)で行(おこな)いましょう。

1  両手(りょうて)を頭(あたま)の後(うし)ろで組(く)む

2  息(いき)を吸(す)いながらしゃがむ

3  息(いき)を吐(は)きながら立(た)ちあがる


立(た)った状態(じょうたい)で太(ふと)ももあげ

・ゆっくりと片方(かたほう)の太(ふと)ももをあげ、ゆっくりとおろす

(左右(さゆう)10〜20回(かい)から始(はじ)めましょう)。


立(た)った状態(じょうたい)でかかとのあげおろし

・ゆっくりとかかとをあげ、ゆっくりとおろす

(10〜20回(かい)から始(はじ)めましょう)。

・ひざが曲(ま)がらないように気(き)を付(つ)けましょう。



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痛(いた)みを予防(よぼう)して健康寿命(けんこうじゅみょう)をのばそう!


腰(こし)の痛(いた)み

国民(こくみん)の80%が、一生(いっしょう)に一度(いちど)は「腰(こし)の痛(いた)み」を経験(けいけん)します。

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腰(こし)の痛(いた)みの種類(しゅるい)

原因(げんいん)のはっきりしている「特異的(とくいてき)腰痛(ようつう)」

・腰痛症(ようつうしょう)のうち、レントゲン写真(しゃしん)やMRI画像(がぞう)などで原因(げんいん)部位(ぶい)がはっきりしている腰痛(ようつう)を「特異的(とくいてき)腰痛(ようつう)」といいます。

・具体的(ぐたいてき)には、脊椎(せきつい)分離(ぶんり)すべり症(しょう)、椎間板(ついかんばん)ヘルニア、脊柱管(せきちゅうかん)狭窄症(きょうさくしょう)等(とう)があります。

・腰(こし)の痛(いた)みだけでなく、足(あし)の筋力(きんりょく)低下(ていか)やしびれ、尿(にょう)が出(で)にくいなどの障害(しょうがい)を引(ひ)き起(お)こす可能性(かのうせい)があります。


原因(げんいん)がはっきりしない「非(ひ)特異的(とくいてき)腰痛(ようつう)」

・腰痛(ようつう)のうち、ぎっくり腰(ごし)のように原因(げんいん)がはっきりしない腰痛(ようつう)を「非(ひ)特異的(とくいてき)腰痛(ようつう)」といいます。

・過度(かど)の不安(ふあん)や安静(あんせい)は腰痛(ようつう)を長引(ながび)かせ、再発(さいはつ)の原因(げんいん)にもなると言(い)われています。もしも腰痛(ようつう)になったら適切(てきせつ)な検査(けんさ)・指導(しどう)にもとづく運動(うんどう)を実施(じっし)することをお勧(すす)めします。



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腰痛(ようつう)予防(よぼう)のための生活習慣(せいかつしゅうかん)!

腰(こし)の痛(いた)みを予防(よぼう)するために、日頃(ひごろ)の生活習慣(せいかつしゅうかん)を見(み)直(なお)すことから始(はじ)めましょう。


1  姿勢(しせい)に気(き)をつける

・仕事(しごと)などで長時間(ちょうじかん)同(おな)じ姿勢(しせい)を続(つづ)けると背骨(せぼね)にかかる力(ちから)のバランスが崩(くず)れてしまいます。

・無意識(むいしき)のうちに筋力(きんりょく)低下(ていか)や猫背(ねこぜ)などが進(すす)み、体(からだ)の柔軟性(じゅうなんせい)が失(うしな)われ腰(こし)の痛(いた)みの原因(げんいん)を招(まね)きます。

・良(よ)い姿勢(しせい)を保(たも)つ意識(いしき)を持(も)ちましょう。


〈姿勢(しせい)チェック〉

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2  腰(こし)の負担(ふたん)をへらす

・「職場(しょくば)における腰痛(ようつう)予防(よぼう)対策(たいさく)指針(ししん)(厚生労働省(こうせいろうどうしょう))」によれば、重量物(じゅうりょうぶつ)の取(と)り扱(あつか)いは台車(だいしゃ)やリフターなどの機材(きざい)を使用(しよう)すること等(とう)が定(さだ)められています。

・図(ず)のように、前(まえ)かがみ姿勢(しせい)での持(も)ち上(あ)げ動作(どうさ)や体(からだ)をひねる動作(どうさ)も腰(こし)の痛(いた)み発生(はっせい)の原因(げんいん)になりますので、腰(こし)に負担(ふたん)のかからない動作(どうさ)方法(ほうほう)を知(し)ることが大切(たいせつ)です。



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腰痛(ようつう)予防(よぼう)のための運動(うんどう)習慣(しゅうかん)


「腰痛(ようつう)体操(たいそう)〜筋(きん)バランスや筋力(きんりょく)を向上(こうじょう)させる〜」

・腰(こし)の痛(いた)みに対(たい)して骨盤(こつばん)ベルトや腰椎(ようつい)コルセットなどの着用(ちゃくよう)が勧(すす)められていますが、装着時(そうちゃくじ)の安定感(あんていかん)があるからと依存(いぞん)しすぎて常用(じょうよう)するとかえってお腹(なか)周(まわ)りや腰(こし)の筋肉(きんにく)を弱(よわ)らせてしまう可能性(かのうせい)があります。

・お腹(なか)周(まわ)りや腰(こし)の筋肉(きんにく)を鍛(きた)える運動(うんどう)は腰痛(ようつう)改善(かいぜん)に効果(こうか)があります。


ウォーキング・ジョギング

動(うご)きやすい服(ふく)・運動靴(うんどうぐつ)で会話(かいわ)ができる程度(ていど)に息(いき)を弾( はず)ませて楽(たの)しみましょう。


ストレッチ

息(いき)を止(と)めずに20〜30秒(びょう)かけて気持(きも)ちよく感(かん)じる程度(ていど)にのばしましょう。


腹部(ふくぶ)と背部(はいぶ)の筋(きん)トレーニング

頭(あたま)あげ、お尻(しり)あげ運動(うんどう)を10回(かい)程度(ていど)から始(はじ)め、徐々(じょじょ)に増(ふ)やしていきましょう。



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ひざの痛(いた)み

・階段(かいだん)の上(のぼ)り下(お)りがつらい、正座(せいざ)ができない、歩(ある)いていて、ひざが痛(いた)いと悩(なや)んでいる人(ひと)は多(おお)くいます。

・ひざの痛(いた)みの多(おお)くは、ひざにかかる負荷(ふか)によって筋肉(きんにく)・骨(ほね)・軟骨(なんこつ)・靭帯(じんたい)・関節包(かんせつほう)といった組織(そしき)がいたむことで生(しょう)じます。

変形性(へんけいせい)ひざ関節症(かんせつしょう)になりやすい人(ひと)

・太(ふと)ももの筋力(きんりょく)が低下(ていか)している人(ひと)

・肥満(ひまん)傾向(けいこう)の人(ひと)

・O脚(オーきゃく)  X脚(エックスきゃく)の人(ひと)

・高齢(こうれい)の女性(じょせい)

・スポーツ、身体(しんたい)運動(うんどう)でひざ関節(かんせつ)を駆使(くし)した人(ひと)

・半月板(はんげつばん)、靭帯(じんたい)の損傷(そんしょう)、関節(かんせつ)リウマチ、痛風(つうふう)等(とう)による関節炎(かんせつえん)の既往(きおう)がある人(ひと)など

  

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ひざ関節(かんせつ)の構造(こうぞう)(骨(ほね)、靱帯(じんたい)、半月(はんげつ)板(ばん)と筋肉(きんにく))

ひざ関節(かんせつ)は大腿骨(だいたいこつ)、膝蓋骨(しつがいこつ)、脛骨(けいこつ)の3つの骨(ほね)から構成(こうせい)される関節(かんせつ)です。図(ず)をみてもわかるようにその形状(けいじょう)だけでは不安定(ふあんてい)なので、ひざの内側(うちがわ)、外側(そとがわ)にそれぞれ側副靭帯(そくふくじんたい)、関節(かんせつ)内(ない)の前後(ぜんご)に十字靭帯(じゅうじじんたい)があって前後(ぜんご)左右(さゆう)または回旋(かいせん)方向(ほうこう)への安定性(あんていせい)が得(え)られるような構造(こうぞう)になっています。


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ひざの健康(けんこう)自己(じこ)チェック

1 膝(ひざ)を曲(ま)げたりのばしたりしていると、膝(ひざ)の中(なか)でゴリッゴリッ、コツコツ、ギュッギュッといった音(おと)がする はい いいえ
2 階段(かいだん)をおりているときに、不意(ふい)に膝(ひざ)の力(ちから)がカクンと抜(ぬ)けてしまう はい いいえ
3 和式(わしき)トイレのあと、立(た)ちあがるのが苦痛(くつう)。正座(せいざ)も苦痛(くつう)である はい いいえ

チェック結果(けっか)

1〜3の症状(しょうじょう)は、半月板(はんげつばん)という膝(ひざ)の軟(なん)骨(こつ)が断(だん)裂(れつ)したときによくある症状(しょうじょう)です。


4 膝(ひざ)が完全(かんぜん)にのびきらず、平(たいら)なところで足(あし)をのばしても膝(ひざ)の裏(うら)が床(ゆか)にぴったりつかない はい いいえ
5 以前(いぜん)は「がにまた」ではなかったのに、「気(き)をつけ」の姿勢(しせい)をとると、両膝(りょうひざ)のあいだがこぶし1つ分(ぶん)離(はな)れる はい いいえ
6 正座(せいざ)がまるっきりできない はい いいえ
7 運動(うんどう)をし始(はじ)めの時(とき)には膝(ひざ)が痛(いた)むが、続(つづ)けていると痛(いた)みが取(と)れていることが多(おお)い はい いいえ

チェック結果(けっか)

4〜7の症状(しょうじょう)は、変形性(へんけいせい)膝(ひざ)関節症(かんせつしょう)と診断(しんだん)されることが多(おお)く、これは老化(ろうか)現象(げんしょう)による症状(しょうじょう)です。


8 膝(ひざ)を曲(ま)げると、おさらの上(うえ)が張(は)った感(かん)じがして、少(すこ)し膝(ひざ)が腫(は)れている感(かん)じがする はい いいえ
9 片手(かたて)でふとももから膝(ひざ)に向(む)けてしごいて、片方(かたほう)の手(て)でおさら部分(ぶぶん)を押(お)すと、おさらがコツコツ浮(う)いた感(かん)じがする はい いいえ
10 左右(さゆう)の膝(ひざ)のかたちが違(ちが)う はい いいえ

チェック結果(けっか)

8〜10の症状(しょうじょう)は、膝(ひざ)の中(なか)に水(みず)がたまっている可能性(かのうせい)があります。変形性(へんけいせい)膝(ひざ)関節症(かんせつしょう)や関節(かんせつ)リウマチの典型的(てんけいてき)な症状(しょうじょう)です。


11 おさらが外側(そとがわ)にずれているような感(かん)じがする はい いいえ
12 膝(ひざ)がガクガクするので、いつも不安定(ふあんてい) はい いいえ

チェック結果(けっか)

11〜12の症状(しょうじょう)の場合(ばあい)は、膝(ひざ)の靭帯(じんたい)が切(き)れている可能性(かのうせい)があります。膝蓋骨(しつがいこつ)亜(あ)脱臼(だっきゅう)や膝(ひざ)不安定(ふあんてい)状態(じょうたい)の時(とき)によく見(み)られます。




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ひざの関節(かんせつ)まわりの運動(うんどう)で、痛(いた)みを予防(よぼう)しましょう


もも裏(うら)ストレッチ

①イスに浅(あさ)く腰(こし)掛(か)けます。

②おへそを前(まえ)に出(だ)すように身体(からだ)を前(まえ)に倒(たお)します。

③10秒(びょう)間(かん)止(と)めます。

※左右(さゆう)10回(かい)、1日(にち)3セットが目安(めやす)です。


膝(ひざ)の筋力(きんりょく)トレーニング

・運動(うんどう)を1セット10〜20回(かい)の回数(かいすう)で3〜4セット、行(おこな)いましょう。

・運動中(うんどうちゅう)に痛(いた)みや疲労感(ひろうかん)を感(かん)じた場合(ばあい)はすぐに中止(ちゅうし)してください。

・運動(うんどう)のポイント:5秒(びょう)かけてゆっくりと行(おこな)い、5秒(びょう)保持(ほじ)し、5秒(びょう)で元(もと)にもどします。


ひざの押(お)しさげ運動(うんどう)

太(ふと)ももに力(ちから)をいれて、ひざ下(した)のまくらを押(お)しつぶします。

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スクワット運動(うんどう)

肩幅(かたはば)に足(あし)を開(ひら)いて立(た)った姿勢(しせい)から、お尻(しり)をおろしていきます。


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ひざのばし運動(うんどう)

ひざをまっすぐになるまでのばします。


ふとももあげ運動(うんどう)

ひざを胸(むね)に近(ちか)づけるように持(も)ちあげます。


ブリッジ運動(うんどう)

ひざを立(た)てた姿勢(しせい)からお尻(しり)を持(も)ちあげます。


かかとあげ運動(うんどう)

壁(かべ)につかまりながらかかとをあげてつま先(さき)で立(た)ちます。


足(あし)の横(よこ)あげ運動(うんどう)

横向(よこむ)きに寝(ね)た姿勢(しせい)で足(あし)を真上(まうえ)に持(も)ちあげます。


腹筋(ふっきん)運動(うんどう)

ひざを立(た)てた姿勢(しせい)から両手(りょうて)でひざを触(さわ)る。(おへそをのぞき込(こ)むように体(からだ)を起(お)こします)。



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認知症(にんちしょう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

自分(じぶん)でできる認知症(にんちしょう)の気(き)づきチェックリスト

最(もっと)も当(あ)てはまるところに〇をつけてください。

    まったくない ときどきある 頻繁(ひんぱん)にある いつもそうだ
①財布(さいふ)や鍵(かぎ)など、物(もの)を置(お)いた場所(ばしょ)がわからなくなることがありますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
②5分(ふん)前(まえ)に聞(き)いた話(はなし)を思(おも)い出(だ)せないことがありますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
③周(まわ)りの人(ひと)から「いつも同(おな)じ事(こと)を聞(き)く」などのもの忘(わす)れがあると言(い)われますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
④今日(きょう)が何月(なんがつ)何日(なんにち)かわからないときがありますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
⑤言(い)おうとしている言葉(ことば)が、すぐに出(で)てこないことがありますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)


    問題(もんだい)なくできる だいたいできる あまりできない できない
⑥貯金(ちょきん)の出(だ)し入(い)れや、家賃(やちん)や公共(こうきょう)料金(りょうきん)の支払(しはら)いは一人(ひとり)でできますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
⑦一人(ひとり)で買(か)い物(もの)に行(い)けますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
⑧バスや電車(でんしゃ)、自家用車(じかようしゃ)などを使(つか)って一人(ひとり)で外出(がいしゅつ)できますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
⑨自分(じぶん)で掃除機(そうじき)やほうきを使(つか)って掃除(そうじ)ができますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)
⑩電話(でんわ)番号(ばんごう)を調(しら)べて、電話(でんわ)をかけることができますか 1点(てん) 2点(てん) 3点(てん) 4点(てん)


チェックしたら、①〜⑩の合計(ごうけい)を計算(けいさん) ⇒合計点(ごうけいてん)「    」点(てん)

20 点(てん)以上(いじょう)の場合(ばあい)は、認知(にんち)機能(きのう)や社会(しゃかい)生活(せいかつ)に支障(ししょう)が出(で)ている可能性(かのうせい)があります。

お近(ちか)くの医療(いりょう)機関(きかん)や相談(そうだん)機関(きかん)に相談(そうだん)してみましょう。

※このチェックリストの結果(けっか)はあくまでもおおよその目安(めやす)で、医学的(いがくてき)診断(しんだん)に代(か)わるものではありません。

  認知症(にんちしょう)の診断(しんだん)には医療(いりょう)機関(きかん)での受診(じゅしん)が必要(ひつよう)です。

※身体(しんたい)機能(きのう)が低下(ていか)している場合(ばあい)は点数(てんすう)が高(たか)くなる可能性(かのうせい)があります。

出典(しゅってん):東京都(とうきょうと)福祉(ふくし)保健局(ほけんきょく)高齢(こうれい)社会(しゃかい)対策部(たいさくぶ)在宅(ざいたく)支援課(しえんか)「知(し)って安心(あんしん)認知症(にんちしょう)」( 平成(へいせい)30 年(ねん)12 月(がつ)発行(はっこう))


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認知症(にんちしょう)は、記憶力(きおくりょく)や判断(はんだん)能力(のうりょく)、時間(じかん)・場所(ばしょ)・人物(じんぶつ)などを理解(りかい)識別(しきべつ)する脳(のう)の機能(きのう)が低下(ていか)し、日常(にちじょう)生活(せいかつ)に支障(ししょう)がでる状態(じょうたい)のことです。


「単(たん)なるもの忘(わす)れ」と「認知症(にんちしょう)」

▼単(たん)なる物忘(ものわす)れ

忘(わす)れたことを自覚(じかく)している

地理(ちり)や時間(じかん)の感覚(かんかく)はある

あまり進行(しんこう)しない

日常(にちじょう)生活(せいかつ)に支障(ししょう)はない


▼認知症(にんちしょう)による物忘(ものわす)れ

忘(わす)れたことの自覚(じかく)がないことが多(おお)い

地理(ちり)や時間(じかん)の感覚(かんかく)が失(うしな)われることが多(おお)い

進行(しんこう)する

日常(にちじょう)生活(せいかつ)に支障(ししょう)がある


認知症(にんちしょう)の主(おも)な症状(しょうじょう)

・記憶(きおく)障害(しょうがい)  自分(じぶん)の生(せい)年月日(ねんがっぴ)、家族(かぞく)や知人(ちじん)の顔(かお)などを忘(わす)れる。

・記(き)銘力(めいりょく)障害(しょうがい)  朝食(ちょうしょく)を摂(と)ったことや散歩(さんぽ)にでたことなどが思(おも)い出(だ)せない。

・計算(けいさん)障害(しょうがい)  簡単(かんたん)な計算(けいさん)(足(た)し算(ざん)・引(ひ)き算(ざん))が難(むずか)しくなる。

・見当(けんとう)識(しき)障害(しょうがい)  朝(あさ)昼(ひる)晩(ばん)の区別(くべつ)や、自宅(じたく)の場所(ばしょ)などがわからなくなる。

・精神的(せいしんてき)不穏(ふおん)  不安(ふあん)、うつ状態(じょうたい)になる。睡眠(すいみん)障害(しょうがい)や昼夜(ちゅうや)の逆転(ぎゃくてん)が出(で)る。

・幻視(げんし)や幻聴(げんちょう)  実際(じっさい)に見(み)えないものや聞(き)こえないものが見(み)えた、聞(き)こえたと訴(うった)える。

・問題(もんだい)行動(こうどう)  外(そと)を歩(ある)き回(まわ)る、過食(かしょく)・拒(きょ)食(しょく)、失禁(しっきん)、粗暴(そぼう)行為(こうい)などが出現(しゅつげん)する。

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認知症(にんちしょう)予防(よぼう)に取(と)り組(く)みましょう!


生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)の改善(かいぜん)

・生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)の改善(かいぜん)が認知症(にんちしょう)の原因(げんいん)である脳梗塞(のうこうそく)や動脈(どうみゃく)硬化(こうか)の予防(よぼう)に効果的(こうかてき)です。

・運動(うんどう)習慣(しゅうかん)を身(み)に付(つ)けましょう。

・栄養(えいよう)バランスのとれた食事(しょくじ)、魚(さかな)や野菜(やさい)を多(おお)く摂(と)り、塩分(えんぶん)は控(ひか)えめにしましょう。

・喫煙(きつえん)習慣(しゅうかん)がある場合(ばあい)は禁煙(きんえん)は特(とく)に重要(じゅうよう)です。

・規則正(きそくただ)しい生活(せいかつ)を送(おく)り、睡眠(すいみん)不足(ぶそく)や過度(かど)の飲酒(いんしゅ)に気(き)をつけましょう。


日常(にちじょう)生活(せいかつ)の活性化(かっせいか)

・外(そと)に出(で)て人(ひと)と交流(こうりゅう)しましょう。

(服装(ふくそう)・おしゃれに留意(りゅうい)し、会話(かいわ)を楽(たの)しむ)

・趣味(しゅみ)・余暇(よか)・スポーツ・ダンスなどを楽(たの)しみましょう。

・クイズやパズルなどのゲーム的なものにチャレンジしましょう。

・旅行(りょこう)の企画(きかく)、パソコン、調理(ちょうり)、絵画(かいが)、書道(しょどう)、園芸(えんげい)などは脳(のう)の刺激(しげき)に効果的(こうかてき)といわれています。


初期(しょき)症状(しょうじょう)の早期(そうき)発見(はっけん)

あてはまる場合(ばあい)には早(はや)めに医療(いりょう)機関(きかん)や専門(せんもん)の窓口(まどぐち)に!

【認知症(にんちしょう)の初期(しょき)症状(しょうじょう)】

・表情(ひょうじょう)が乏(とぼ)しくなる。

・外(そと)に出(で)たがらなくなる。

・身(み)なりを気(き)にしなくなる。

・同(おな)じ話(はなし)を繰(く)り返(かえ)したり、ひとり言(ごと)が多(おお)くなる。

・次(つぎ)にしようとすることが分(わ)からなくなる。

・いつも使(つか)うものの置(お)き場所(ばしょ)を忘(わす)れる。

・家族(かぞく)や知人(ちじん)の名前(なまえ)がすぐに出(で)てこなくなる。

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認知症(にんちしょう)予防(よぼう)のための運動(うんどう)(運動(うんどう)習慣(しゅうかん))


日々(ひび)の生活(せいかつ)に運動(うんどう)を取(と)り入(い)れて、認知症(にんちしょう)を予防(よぼう)しましょう。


ストレッチ運動(うんどう)

・準備(じゅんび)運動(うんどう)としてストレッチ運動(うんどう)が大切(たいせつ)です。身体(からだ)のストレッチ運動(うんどう)にあわせて、呼吸(こきゅう)リズムを整(ととの)えることが大切(たいせつ)です。


きっこう運動(うんどう)

・きっこう運動(うんどう)とは、体(からだ)の左右(さゆう)で同時(どうじ)に別々(べつべつ)の動(うご)きをすることです。

例(たと)えば、右手(みぎて)をグーの形(かたち)に握(にぎ)って前(まえ)に突(つ)き出(だ)し、同時(どうじ)に左手(ひだりて)はひざの上(うえ)でパーの形(かたち)に開(ひら)く運動(うんどう)です。

・左右(さゆう)異(こと)なる動(うご)きに意識(いしき)を向(む)けた運動(うんどう)を行(おこな)うことで認知(にんち)機能(きのう)に関与(かんよ)する脳(のう)の領域(りょういき)(前頭(ぜんとう)前野(ぜんや))の活性(かっせい)を図(はか)ります。

・ゆっくりとした簡単(かんたん)な動(うご)きから始(はじ)め、徐々(じょじょ)に運動(うんどう)のスピードと難(むずか)しさを増(ま)していきます。


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有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)

・軽度(けいど)な運動(うんどう)を一定(いってい)の時間(じかん)継続(けいぞく)することで、呼吸回数(こきゅうかいすう)や呼吸(こきゅう)の量(りょう)が増(ま)し、積極的(せっきょくてき)に酸素(さんそ)を血液(けつえき)の中(なか)に取(と)り込(こ)み、血流(けつりゅう)の改善(かいぜん)とともに脳(のう)や全身(ぜんしん)への酸素(さんそ)供給(きょうきゅう)を増加(ぞうか)させ、新陳(しんちん)代謝(たいしゃ)などを促進(そくしん)します。


ウォーキング(速歩(そくほ))

・歩幅(ほはば)を少(すこ)し広(ひろ)げて、少(すこ)し速(はや)めに歩(ある)きます。

・歩(ある)く時(とき)には、ひじを大(おお)きく振(ふ)りましょう。

・視線(しせん)は5mくらい先(さき)におきましょう。

・少(すこ)し息(いき)が早(はや)くなる程度(ていど)のペースで約(やく)10〜30分(ぷん)歩(ある)きましょう。

(途中(とちゅう)で休憩(きゅうけい)を入(い)れても結構(けっこう)です。)


コラム

米国(べいこく)イリノイ大学(だいがく)の研究(けんきゅう)結果(けっか)などから、1年間(ねんかん)、1週間(しゅうかん)に10〜15㎞歩(ある)いた人(ひと)は、13年(ねん)後(ご)に認知(にんち)症(しょう)になる確率(かくりつ)が50%減少(げんしょう)していました。

また、1年間(ねんかん)、週(しゅう)に3回(かい)有(ゆう)酸素(さんそ)運動(うんどう)をした人(ひと)たちは、記憶力(きおくりょく)のテストが約(やく)3%向上(こうじょう)していました。


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学習(がくしゅう)併行型(へいこうがた)運動(うんどう)

・国立(こくりつ)長寿(ちょうじゅ)医療(いりょう)研究(けんきゅう)センターが開発(かいはつ)した体(からだ)を動(うご)かしながら脳(のう)を鍛(きた)える、認知症(にんちしょう)の予防(よぼう)に役立(やくだ)つ新(あたら)しい運動(うんどう)です。

・基本的(きほんてき)には下肢(かし)の運動(うんどう)やウォーキングなどの有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)を行(おこな)うのに加(くわ)えて、脳(のう)を働(はたら)かせる計算(けいさん)やしりとりなどを同時(どうじ)に行(おこな)います。

・運動(うんどう)の目安(めやす)は、1日(にち)30分(ぷん)、週(しゅう)に3日(か)以上(いじょう)行(おこな)うことが推奨(すいしょう)されています。


足(あし)の横(よこ)移動(いどう)と引(ひ)き算(ざん)練習(れんしゅう)

・左右(さゆう)に交互(こうご)に足(あし)を一歩(いっぽ)ずつ横(よこ)に移動(いどう)させます。

・上記(じょうき)の運動(うんどう)をしながら、100から3ずつ引(ひ)いていく引(ひ)き算(ざん)を行(おこな)います。

・計算(けいさん)は7ずつの引(ひ)き算(ざん)や足(た)し算(ざん)などにかえてもいいでしょう。

・他(ほか)の簡単(かんたん)な運動(うんどう)に変(か)えても構(かま)いません。


ウォーキングとしりとり

・ウォーキングを行(おこな)いながらしりとりを行(おこな)います。

・ご夫婦(ふうふ)やグループで行(おこな)っても良(よ)いでしょう。

・花(はな)の名前(なまえ)、魚(さかな)の名前(なまえ)、県名(けんめい)などお互(たが)いに課題(かだい)をだしあいながら歩(ある)くことも良(よ)いでしょう。

もっとお知(し)りになりたい方(かた)は

「理学(りがく)療法(りょうほう)ハンドブックシリーズ8『認知症(にんちしょう)』」をご覧(らん)ください



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脳卒中(のうそっちゅう)を予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

脳卒中(のうそっちゅう)はどんな病気(びょうき)?

脳卒中(のうそっちゅう)は脳(のう)の血管(けっかん)の病気(びょうき)

・脳卒中(のうそっちゅう)は、脳内(のうない)の血流(けつりゅう)が急激(きゅうげき)に途絶(とだ)え、脳(のう)の神経(しんけい)細胞(さいぼう)がダメージを受(う)ける病気(びょうき)です。

・脳卒中(のうそっちゅう)には、脳(のう)の血管(けっかん)がつまる「脳梗塞(のうこうそく)(のうこうそく)」と脳(のう)の血管(けっかん)が破(やぶ)れて出血(しゅっけつ)する「脳出血(のうしゅっけつ)」や「くも膜下(まくか)出血(しゅっけつ)」があります。

・次(つぎ)の図(ず)で示(しめ)すように「脳梗塞(のうこうそく)」は3つ、「脳出血(のうしゅっけつ)」は2つに分類(ぶんるい)されます。

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脳卒中(のうそっちゅう)はさまざまな後遺(こうい)障(しょう)がいを引(ひ)き起(お)こす

・脳卒中(のうそっちゅう)になると脳(のう)が受(う)け持(も)つ多種(たしゅ)多様(たよう)な心身(しんしん)機能(きのう)の障(しょう)がいが出現(しゅつげん)します。

・障(しょう)がいの回復(かいふく)には、長期(ちょうき)にわたるリハビリテーション医療(いりょう)や介護(かいご)が必要(ひつよう)になります。

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脳卒中(のうそっちゅう)の予防法(よぼうほう)は?

まずは危険(きけん)因子(いんし)のチェックから

・脳卒中(のうそっちゅう)を予防(よぼう)するには、危険(きけん)因子(いんし)の存在(そんざい)を知(し)ることが第一歩(だいいっぽ)です。

・自己(じこ)チェックや定期的(ていきてき)な健康(けんこう)診断(しんだん)により、危険(きけん)因子(いんし)を避(さ)けましょう。

・危険(きけん)因子(いんし)を避(さ)けるには、生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)の見直(みなお)しと適度(てきど)な運動(うんどう)が重要(じゅうよう)です。

・脳卒中(のうそっちゅう)は、高血圧(こうけつあつ)、糖尿病(とうにょうびょう)、脂質(ししつ)異常症(いじょうしょう)、心臓病(しんぞうびょう)などの病気(びょうき)やかたよった食事(しょくじ)、運動(うんどう)不足(ぶそく)、ストレス、喫煙(きつえん)、過度(かど)の飲酒(いんしゅ)といった生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)の乱(みだ)れと関係(かんけい)が深(ふか)い病気(びょうき)です。これらを脳卒中(のうそっちゅう)の危険(きけん)因子(いんし)と呼(よ)びます。

・脳卒中(のうそっちゅう)の危険(きけん)因子(いんし)を十分(じゅうぶん)に治療(ちりょう)・管理(かんり)することが予防(よぼう)につながります。

脳卒中(のうそっちゅう)の危険(きけん)因子(いんし)

危険(きけん)因子(いんし)とは

治(なお)せる危険(きけん)因子(いんし)

高血圧(こうけつあつ)  心臓病(しんぞうびょう)

糖尿病(とうにょうびょう)  脂質(ししつ)異常症(いじょうしょう)

直(なお)せる生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)

喫煙(きつえん)

多量(たりょう)の飲酒(いんしゅ)

避(さ)けることができない危険(きけん)因子(いんし)

年齢(ねんれい)

遺伝的(いでんてき)素因(そいん)



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脳卒中(のうそっちゅう)予防(よぼう)10カ条(じょう)


1 手始(てはじ)めに  高血圧(こうけつあつ)から  治(なお)しましょう
2 糖尿病(とうにょうびょう)  放(ほう)っておいたら  悔(く)い残(のこ)る
3 不整脈(ふせいみゃく)  見(み)つかり次第(しだい) すぐ受診(じゅしん)
4 予防(よぼう)には  タバコを止(や)める  意志(いし)を持(も)て
5 アルコール  控(ひか)えめは薬(くすり)  過(す)ぎれば毒(どく)
6 高(たか)すぎる  コレステロールも  見逃(みのが)すな
7 食事(しょくじ)の  塩分(えんぶん)・脂肪(しぼう)  控(ひか)えめに
8 体力(たいりょく)に  合(あ)った運動(うんどう)  続(つづ)けよう
9 万病(まんびょう)の  引(ひ)き金(がね)になる  太(ふと)りすぎ
10 脳卒中(のうそっちゅう)  起(き)きたらすぐに  病院(びょういん)へ

  

脳卒中(のうそっちゅう)は発症後(はっしょうご)2時間(じかん)以内(いない)に治療(ちりょう)を開始(かいし)すれば良好(りょうこう)な回復(かいふく)が期待(きたい)できます。

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脳卒中(のうそっちゅう)予防(よぼう)のための食事(しょくじ)と栄養(えいよう)

塩分(えんぶん)、糖質(とうしつ)、コレステロールの摂(と)り過(す)ぎに注意(ちゅうい)を

・高血圧(こうけつあつ)の状態(じょうたい)が続(つづ)けば血管(けっかん)の壁(かべ)は厚(あつ)みを増(ま)して、動脈(どうみゃく)硬化(こうか)となり、血管(けっかん)はつまったり破(やぶ)れたりしやすくなります。

・脳卒中(のうそっちゅう)予防(よぼう)は、血圧(けつあつ)のコントロールが最重要(さいじゅうよう)課題(かだい)です。


手(て)っ取(と)り早(ばや)い高血圧(こうけつあつ)対策(たいさく)は

・塩分(えんぶん)の摂取量(せっしゅりょう)を減(へ)らすこと。

・カロリー過多(かた)による「肥満(ひまん)」の解消(かいしょう)。


食物(しょくもつ)繊維(せんい)を積極的(せっきょくてき)に摂(と)る

・食物(しょくもつ)繊維(せんい)は、悪玉(あくだま)コレステロールを排出(はいしゅつ)してくれます。

・食物(しょくもつ)繊維(せんい)が豊富(ほうふ)に含(ふく)まれる野菜(やさい)や豆類(まめるい)、海藻類(かいそうるい)を上手(じょうず)に摂(と)るようにしてください。


散歩(さんぽ)、趣味(しゅみ)活動(かつどう)など自分(じぶん)に見合(みあ)った適度(てきど)な運動(うんどう)で、定期的(ていきてき)に身体(からだ)を動(うご)かしましょう!

・定期的(ていきてき)な身体(しんたい)運動(うんどう)は、運動(うんどう)不足(ぶそく)の解消(かいしょう)とともに、ストレスの軽減(けいげん)、睡眠(すいみん)不足(ぶそく)の解消(かいしょう)にもつながります。

・散歩(さんぽ)や趣味(しゅみ)活動(かつどう)などの運動時(うんどうじ)には、充分(じゅうぶん)な水分(すいぶん)補給(ほきゅう)を怠(おこた)らないよう注意(ちゅうい)してください。



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脳卒中(のうそっちゅう)の早期(そうき)発見(はっけん)と対応(たいおう)


身体(からだ)の変化(へんか)・異常(いじょう)に注意(ちゅうい)、疑(うたが)いがあれば一刻(いっこく)も早(はや)く医療(いりょう)機関(きかん)へ


・脳卒中(のうそっちゅう)の治療(ちりょう)は時間(じかん)との戦(たたか)いです。

・本(ほん)ページに示(しめ)すような症状(しょうじょう)があったら、ためらわずに119番(ばん)、救急車(きゅうきゅうしゃ)を呼(よ)びましょう。

・大切(たいせつ)なことは「いつ、どこで、どんな状況(じょうきょう)であったか」を医師(いし)などの関係者(かんけいしゃ)に的確(てきかく)に伝(つた)えることです。

・早期(そうき)に発見(はっけん)し、早期(そうき)に的確(てきかく)な治療(ちりょう)ができれば回復(かいふく)の可能性(かのうせい)が高(たか)くなります。


片方(かたほう)の手足(てあし)や顔(かお)半分(はんぶん)のマヒ・しびれが起(お)こる

(手足(てあし)のみ、顔(かお)のみの場合(ばあい)もある)。


ロレツが回(まわ)らない、言葉(ことば)が出(で)ない、他人(たにん)の言(い)うことが理解(りかい)できない。


片方(かたほう)の目(め)が見(み)えない、物(もの)が二(ふた)つに見(み)える、見(み)ているものの半分(はんぶん)が欠(か)ける。


経験(けいけん)したことのない激(はげ)しい頭痛(ずつう)がする。


力(ちから)はあるのに、立(た)てない、歩(ある)けない、フラフラする。



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自宅(じたく)でできる簡単(かんたん)な体操(たいそう)

・脳卒中(のうそっちゅう)予防(よぼう)には有酸素(ゆうさんそ)運動(うんどう)が効果的(こうかてき)です。日頃(ひごろ)から運動(うんどう)をする習慣(しゅうかん)をつけましょう。

・筋肉(きんにく)のストレッチや筋肉(きんにく)の力(ちから)をつけることも重要(じゅうよう)です。


運動(うんどう)を行(おこな)う際(さい)の注意(ちゅうい)

・無理(むり)にのばしたり、反動(はんどう)をつけて行(おこな)わない。

・痛(いた)みがでたり、痛(いた)みが増(ま)す時(とき)は、速(すみ)やかに中止(ちゅうし)する。

・脳卒中(のうそっちゅう)になった後(あと)に行(おこな)う運動(うんどう)は身近(みぢか)な理学(りがく)療法士(りょうほうし)へご相談(そうだん)下(くだ)さい。


腕(うで)のばし運動(うんどう)

手(て)のひらを合(あ)わせて天井(てんじょう)へ突(つ)き上(あ)げます。


ブリッジ運動(うんどう)

ひざを立(た)てた姿勢(しせい)からお尻(しり)を持(も)ちあげます。


ひざのばし運動(うんどう)

ひざをまっすぐになるまでのばします。


ふとももあげ運動(うんどう)

ひざを胸(むね)に近(ちか)づけるように持(も)ちあげます。


かかとあげ運動(うんどう)

壁(かべ)を支(ささ)えながらかかとをあげてつま先(さき)で立(た)ちます。

もっとお知(し)りになりたい方(かた)は

「理学(りがく)療法(りょうほう)ハンドブック2『脳卒中(のうそっちゅう)』」をご覧(らん)ください



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尿漏(にょうも)れ対策(たいさく)をして健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!

腹(ふく)圧(あつ)性(せい)尿失禁(にょうしっきん)の原因(げんいん)と対策(たいさく)

✓咳(せき)やくしゃみをした時(とき)にもれてしまう

✓体(からだ)を動(うご)かしている時(とき)や運動(うんどう)をしている時(とき)にもれてしまう

✓重(おも)い荷物(にもつ)を持(も)ち上(あ)げた時(とき)にもれてしまう


●これらは、おなかに力(ちから)が入(はい)った時(とき)に尿(にょう)がもれる、腹圧性(ふくあつせい)尿失禁(にょうしっきん)の症状(しょうじょう)です。


●腹圧性(ふくあつせい)尿失禁(にょうしっきん)は、妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)や加齢(かれい)のほか、前立腺(ぜんりつせん)がんの手術(しゅじゅつ)などで、ぼうこうや尿道(にょうどう)を支(ささ)えている骨盤(こつばん)底筋(ていきん)がゆるむことによって起(お)こります。


●尿(にょう)もれは生活(せいかつ)の質(しつ)にも大(おお)きく影響(えいきょう)します。トレーニングによって鍛(きた)えることができます。


●骨盤(こつばん)底筋(ていきん)は自分(じぶん)の意思(いし)で動(うご)かすことが出来(でき)ます。


●骨盤(こつばん)底筋(ていきん)のトレーニングでゆるんだ筋肉(きんにく)を鍛(きた)えて、尿(にょう)もれを予防(よぼう)・改善(かいぜん)させましょう


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コラム

尿(にょう)ケア用(よう)パッドを活用(かつよう)して活動的(かつどうてき)に過(す)ごしましょう

  尿(にょう)ケア用(よう)パッドと生理用(せいりよう)ナプキンでは性能(せいのう)が異(こと)なるのをご存知(ぞんじ)でしょうか。生理(せいり)用(よう)ナプキンでは尿(にょう)のようなサラサラした液体(えきたい)を吸収(きゅうしゅう)しにくいため、尿(にょう)もれに使用(しよう)すると皮膚(ひふ)がかぶれてしまうことがあります。女性(じょせい)だけでなく男性向(だんせいむ)けの尿(にょう)ケア用(よう)パッドについても、少量用(しょうりょうよう)から多量用(たりょうよう)まで、たくさんの種類(しゅるい)があります。症状(しょうじょう)や場(ば)面(めん)に応(おう)じてパッドを使(つか)い分(わ)け、活動的(かつどうてき)に過(す)ごしましょう。骨盤(こつばん)底筋(ていきん)トレーニングを行(おこな)って尿(にょう)もれの症状(しょうじょう)が軽快(けいかい)したら、パッドの枚数(まいすう)を減(へ)らすことができるかもしれません。




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骨盤(こつばん)底筋(ていきん)のトレーニング

ポイント

・10回(かい)くり返(かえ)します。1日(にち)3セットが目安(めやす)です

・おなかやおしり、太(ふと)ももの力(ちから)はゆるめて、骨盤(こつばん)底筋(ていきん)だけを意識(いしき)します

・おしっこやおならを我慢(がまん)するような感覚(かんかく)でしめてみましょう

・息(いき)を止(と)めないように気(き)をつけましょう



基礎編(きそへん)

・あお向(む)けに寝(ね)て、ひざを立(た)て、おなかの力(ちから)をゆるめます。

・尿道(にょうどう)やこう門(もん)を5〜10秒(びょう)しめて、ゆっくりゆるめます。


アクティブ編(へん)

・あお向(む)けでできるようになったら、腰(こし)かけたり、立(た)ったままで行(おこな)ってみましょう。

・速(はや)く(1〜2秒(びょう))しめて、ゆるめることをくり返(かえ)す運(うん)動(どう)も行(おこな)いましょう。



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むせを予防(よぼう)して健康(けんこう)寿命(じゅみょう)をのばそう!


むせないために気(き)をつけること


「むせ」は気道(きどう)に侵入(しんにゅう)した唾液(だえき)や食物(しょくもつ)を排出(はいしゅつ)するための防御(ぼうぎょ)機構(きこう)です。

口(くち)の中(なか)が清潔(せいけつ)でないと誤嚥(ごえん)した唾液(だえき)や食物(しょくもつ)に菌(きん)が付(つ)いて入(はい)り込(こ)み誤嚥(ごえん)性(せい)肺炎(はいえん)になります。誤嚥性(ごえんせい)肺炎(はいえん)は、日本人(にほんじん)の死亡(しぼう)原因(げんいん)の第(だい)7位(い)です。


年齢(ねんれい)を重(かさ)ねるということ

口(くち)の健康(けんこう)が低下(ていか)

  ・入(い)れ歯(ば)になる    ・滑舌(かつぜつ)が悪(わる)くなる

円背(えんぱい)姿勢(しせい)になる

  ・全身(ぜんしん)の筋肉(きんにく)が衰(おとろ)える    ・飲(の)み込(こ)みに働(はたら)く筋肉(きんにく)が衰(おとろ)える


誤嚥性(ごえんせい)肺炎(はいえん)にならないために


・気道(きどう)に異物(いぶつ)が侵入(しんにゅう)しないようにきちんと蓋(ふた)ができること

・異物(いぶつ)が気道(きどう)に入(はい)った場合(ばあい)は強(つよ)く咳(せき)をしてきちんと排出(はいしゅつ)できること




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むせないための準備(じゅんび)運動(うんどう)をしましょう


  下記(かき)のチェック項目(こうもく)に見合(みあ)った改善策(かいぜんさく)を行(おこな)いましょう。一番(いちばん)の予(よ)防(ぼう)は、元気(げんき)に活動(かつどう)し、大(おお)きな声(こえ)で会話(かいわ)し、笑(わら)うことです。

①口(くち)が乾(かわ)く。口臭(こうしゅう)が気(き)になる

      →口(くち)の中(なか)に菌(きん)が繁殖(はんしょく)している

↓

①唾液腺(だえきせん)(耳下(じか)とえら内側(うちがわ))を刺激(しげき)して口(くち)の中(なか)の乾燥(かんそう)を防(ふせ)ぎましょう。

  入(い)れ歯(ば)や舌(した)の表面(ひょうめん)をブラシでやさしくこすって掃除(そうじ)しましょう。



②ろれつが回(まわ)りにくい。食事(しょくじ)に時間(じかん)がかかり、食(た)べにくいものが増(ふ)えた

      →舌(した)の運動(うんどう)がよくない。入(い)れ歯(ば)の適合(てきごう)が悪(わる)い

↓

②舌(した)の運動(うんどう)をしましょう。「タ」「カ」「ラ」をはっきり素早(すばや)く10秒(びょう)連続(れんぞく)して発声(はっせい)しましょう。

  舌(した)を「べえー」と大(おお)きく前(まえ)に突(つ)き出(だ)し、左右(さゆう)に動(うご)かしましょう(5回(かい))



③飲(の)み込(こ)みにくい。一度(いちど)に飲(の)み込(こ)めない

      →嚥下(えんげ)機能(きのう)が低下(ていか)している

↓

③飲(の)み込(こ)みの筋肉(きんにく)を鍛(きた)えましょう。

準備(じゅんび):背筋(せすじ)を伸(の)ばし、首(くび)を大(おお)きく回(まわ)し、肩甲骨(けんこうこつ)を体操(たいそう)してほぐします。

運動(うんどう):あごをのどの方(ほう)に強(つよ)く引(ひ)くのを自分(じぶん)で邪魔(じゃま)する抵抗(ていこう)運動(うんどう)をしましょう(5回(かい))



④痰(たん)が絡(から)みやすい。お茶(ちゃ)や食事(しょくじ)でむせる。食後(しょくご)にガラガラ声(ごえ)になる

      →誤嚥(ごえん)のサイン

↓

④強(つよ)くセキをする練習(れんしゅう)をしましょう。

準備(じゅんび):おもちゃの吹(ふ)き戻(もど)しやピンポン玉(だま)を口(くち)をすぼめて強(つよ)く吹(ふ)く練習(れんしゅう)。

運動(うんどう):たんをきるように「ゴホン」と強(つよ)いセキをする練習(れんしゅう)をしましょう(5回(かい))



食(た)べる楽(たの)しみをずっと味(あじ)わえる人生(じんせい)を送(おく)れるように予防(よぼう)しましょう!



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あなたの生活(せいかつ)と理学(りがく)療法(りょうほう)


あなたの身近(みぢか)に理学(りがく)療法士(りょうほうし)がいます

理学(りがく)療法士(りょうほうし)は、「赤(あか)ちゃん」から「お年寄(としよ)り」までの人生(じんせい)のあらゆる場面(ばめん)でサポートします。

みなさまがより良(よ)い人生(じんせい)をお送(おく)りできるよう、理学(りがく)療法士(りょうほうし)は活動(かつどう)しています。


[赤(あか)ちゃん]発達(はったつ)支援(しえん)


[子(こ)ども]就学(しゅうがく)支援(しえん)


[学生(がくせい)]スポーツ・健康(けんこう)づくり


[社会人(しゃかいじん)]就労(しゅうろう)支援(しえん)  生活(せいかつ)習慣病(しゅうかんびょう)予防(よぼう)


[お年寄(としよ)り]介護(かいご)予防(よぼう)・自立(じりつ)支援(しえん)


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全国(ぜんこく)47都道府県(とどうふけん)に理学(りがく)療法士会(りょうほうしかい)があります!

地域(ちいき)ごとのお悩(なや)みはこちらへどうぞ。

本(ほん)冊子(さっし)に関(かん)するお問(と)い合(あ)わせはこちらからお願(ねが)いいたします。


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参考(さんこう)・引用(いんよう)資料(しりょう)

P.6  ※厚生(こうせい)労働(ろうどう)科学(かがく)研究費(けんきゅうひ)補助金(ほじょきん):健康(けんこう)日本(にほん)21(第二次(だいにじ))の地域(ちいき)格差(かくさ)の評価(ひょうか)と要因(よういん)分析(ぶんせき)に関(かん)する研究(けんきゅう)(研究(けんきゅう)代表者(だいひょうしゃ)  辻(つじ)一郎(いちろう))において算出(さんしゅつ)。

○平均(へいきん)寿命(じゅみょう):厚生(こうせい)労働省(ろうどうしょう)「平成(へいせい)28年(ねん)簡易(かんい)生命表(せいめいひょう)」

○健康(けんこう)寿命(じゅみょう):厚生(こうせい)労働省(ろうどうしょう)「平成(へいせい)28年(ねん)簡易(かんい)生命表(せいめいひょう)」「平成(へいせい)28年(ねん)人口(じんこう)動態(どうたい)統計(とうけい)」「平成(へいせい)28年(ねん)国民(こくみん)生活(せいかつ)基礎(きそ)調査(ちょうさ)」総務省(そうむしょう)「平成(へいせい)28年(ねん)推計(すいけい)人口(じんこう)」より算出(さんしゅつ)

○疾患別(しっかんべつ)死亡(しぼう)原因(げんいん):平成(へいせい)25年(ねん)人口(じんこう)動態(どうたい)調査(ちょうさ)

P.16  厚生(こうせい)労働省(ろうどうしょう)  平成(へいせい)25年(ねん)国民(こくみん)生活(せいかつ)基礎(きそ)調査(ちょうさ)

注(ちゅう):有(ゆう)訴(そ)者(しゃ)には入院(にゅういん)者(しゃ)は含(ふく)まないが、分母(ぶんぼ)となる世帯(せたい)人員(じんいん)には入院者(にゅういんしゃ)を含(ふく)む

P.20〜21  東(とう)京(きょう)女(じょ)子(し)医(い)科(か)大(だい)学(がく)東(ひがし)医療(いりょう)センター  整形(せいけい)外科(げか)・リウマチ科(か)

(http://www.twmu.ac.jp/DNH/mce/seikeigeka/hiza/index3.html)

P.32  公益社団(こうえきしゃだん)法人(ほうじん)  日本(にほん)脳卒中(のうそっちゅう)協会(きょうかい)

(http://www.jsa-web.org/10/index.html)

P.34  公益社団(こうえきしゃだん)法人(ほうじん)  日本(にほん)脳卒中(のうそっちゅう)協会(きょうかい)

(http://www.jsa-web.org/stroke/index.html)



(理学(りがく)療法(りょうほう)ハンドブックの紹介(しょうかい))

日本(にほん)理学(りがく)療法士(りょうほうし)協会(きょうかい)HPよりダウンロード活用(かつよう)ください

引(ひ)き続(つづ)き、続刊(ぞっかん)をお楽(たの)しみに!

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(発行者(はっこうしゃ)情報(じょうほう))


発行(はっこう)  公益社団法人(こうえきしゃだんほうじん)  日本(にほん)理学療法士(りがくりょうほうし)協会(きょうかい)

〒106-0032  東京都(とうきょうと)港区(みなとく)六本木(ろっぽんぎ)7‐11‐10

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