理学療法の日

第7回「笑顔をあきらめない。」写真コンテスト(2019年)

日本理学療法士協会は理学療法の日(7月17日)にちなみ、様々な広報活動を行っています。
そのひとつとして、本会のキャッチコピー「笑顔をあきらめない。」を冠した写真コンテストを開催しています。

応募作品の中から優秀作品が選出されましたので、発表します。
ご応募いただいた皆さま誠にありがとうございました。

選考結果

最優秀賞

タイトル:長い丘を登って
作者:ぽせいどん 様

茨城県の国営ひたち海浜公園で撮影。
初夏は青いネモフィラ、秋は赤いコキアで広く小高い丘を埋め尽くす事で有名なスポット。
勾配はきつくはないが、長い道のりを登って見晴台まで登ってきます。
その決して楽ではない小高い丘をシルバーカーを押して登ってきた二人の老人が居ました。
大変だったろう...と思ったが、二人の顔にはとても清々しく美しい笑顔がありました。
僕の未来もこうありたい...そんな心温まるシーンでした。

優秀賞

タイトル:笑顔の瞬間を忘れない。
作者:森 未奈 様

当院は生活期のため、重症な方や認知症の方も多く入院されています。リハビリをさせていただく中で日々状況も変化され、患者様の喜び・悲しみ・怒り・不安など心のサポートもできるように関わらせていただいています。
ですが、中には関わりが難しく塞ぎ込んでしまい離床も難しい方がいらっしゃいます。
担当セラピスト曰く「写真の患者様も同様に離床を拒否され、自室でのリハビリも億劫に思っていた方だった。」とのこと。この写真は、夏祭りで手持ち花火をされている笑顔の瞬間の一枚です。「写真いっぱい撮っといてなあ。」とこの患者様が言われ思わず何枚もシャッターを切ってしまいました。
担当セラピストの日々の関わりが、この方の笑顔に繋がっていると感じ応募せずにはいられませんでした。
家族のような深い関わりを今後も続け、「たくさんの方の笑顔が溢れる時間を私も作っていきたい。」そう思います。

タイトル:大人、デビューしました。
作者:櫻井 一平 様

待ちに待った成人式、人の多さに圧倒されて少し緊張気味だった彼ですが、徐々に慣れてきていつもの笑顔を見ることができました。
今までは気分屋でイタズラが大好きで、まだまだ子供だなぁと思うことが沢山ありました。しかし、この日からは大人の仲間入りです。本人も大人になったことを自覚したのか、この日以降、心なしか素直で対応が大人になったような気がします。一時的なものでなければ良いですが。とにもかくにも、成人本当におめでとう。

佳作

タイトル:笑顔が一番の原動力
作者:水谷 健 様

入院中は治療のため制限が多く、ストレスが溜まりやすい環境です。当院では気分転換、活動量向上も兼ねて月に1度お楽しみ会を実施しています。
中でも仲の良い90代お2人の写真を撮らせていただきました。4月は誕生日ということもあり、参加者全員でお祝いに歌を歌ったところ、実に喜んでいただいた瞬間です。
お1人は、調子を崩していましたが、まずは本会参加を目標にリハビリを意欲的に実践していただいた結果、座位能力が向上し本会へ参加となりました。
在宅復帰・健康寿命増進等目標は様々ですが、身体だけでなく心を動かすことが必要不可欠な事だと実感しました。

タイトル:幸せはみんなのもの。
作者:大西 海斗 様

国際協力機構JICA青年海外協力隊としてウズベキスタンに派遣されていた時の1枚。
「チャチャラ(чачала)」と呼ばれる子どもの成長をお祝いする伝統行事でのワンシーン。
"幸せ/純粋"を表す白い特別な布の上を子どもが歩きます。
母親たちは期待と不安を胸に、祈るように子どもを見守ります。
この布の上には願い事が込められたキャンディーが撒かれ、周りの方がそれを手にします。
彼の"Sweet Step"をみんなで祝い、みんなで喜ぶ。そして"幸せ"をみんなで分け合います。
かつてのシルクロードの中継地点、ウズベキスタンでの思い出の1枚。

タイトル:孫の花嫁姿が見たくて
作者:小沢津 一仁 様・田尻 敬典 様

御年96歳。小児科医として一筋90歳まで勤務していました。お孫様は小児科医として働いている姿を見て「おじいちゃんのようになりたい」と医師を志し、小児科医としての道へ進まれています。
本人様はもともと寡黙な方ですが、「今度、孫の結婚式があるから参加したい」と初めてご自身の希望をおっしゃる場面がありました。その日から結婚式に参加できるよう本人様とリハビリに取り組みました。結婚式当日、体力面が心配されていましたが、式が始まると心配をよそに終始お孫様の晴れ姿を眺めておられました。
式の最後に設けてあるお見送りの時間には、お孫様も涙を流し本人様へ駆け寄り、プレゼントを渡す場面がありました。本人様は感情表現が苦手な方ですのでうつむきかげんでしたが、「ありがとう。孫のきれいな姿がみることができて本当に嬉しかった」と、照れ隠しの表情をされており、それが逆に本人様らしいと感じています。そんな姿を撮った一枚です。

資料

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