2003年から2007年の間、本会の第七代会長を務められた中屋久長氏が2月1日にご永眠されたとのご連絡をいただきました。 そのご逝去を悼み、斉藤会長からの追悼文を掲載いたしました。
公益社団法人 日本理学療法士協会
会長 斉藤秀之
このたび、日本理学療法士協会第七代会長を務められました中屋久長先生が、2026年2月1日にご逝去されたとの報に接し、謹んで哀悼の意を表します。享年86歳でいらっしゃいました。
中屋先生は、高知リハビリテーション学院第1期生として学ばれ、卒業後は臨床の現場で研鑽を積まれたのち、母校の教壇に立たれました。1998年から2010年まで学院長を務められ、前身校の発展と理学療法士養成教育の充実に長年尽力されました。教育者として数多くの理学療法士を育成されたご功績は、今日の地域医療を支える礎となっております。
近年、全国各地の学会や会議の場において活躍されている理学療法士の方々から、「中屋先生のもとで学びました」「高知リハ出身です」とお聞きする機会が少なくありません。その広がりの大きさに、幾度となく深い感銘を受けました。先生の教えを受けた多くの人材が、全国で指導的立場として地域医療を支え、さらに次世代を育てていることは、先生が遺された何より大きな功績であり、理学療法界にとってかけがえのない財産であります。
人を育てるという営みは、形として残るものではありません。しかし、その志と薫陶は人から人へと受け継がれ、やがて社会を支える大きな力となります。今日の理学療法界の各所に息づく確かな実践の中に、先生の教えが脈々と生き続けていることを思うとき、そのご功績の大きさに改めて深い敬意を抱かずにはいられません。
また、社団法人高知県理学療法士会会長、さらに社団法人日本理学療法士協会第七代会長を歴任され、本会の発展と理学療法士の社会的地位向上に多大なる貢献をされました。専門職としての自律と責任を重んじるその姿勢は、多くの会員に深い示唆を与え、協会の進むべき道を力強く示されました。
高知県理学療法士協会50周年記念式典の折には、会長就任のご報告とご挨拶を申し上げる機会を賜りました。その際、「頑張ってください。期待しています。」との温かいお言葉を頂戴いたしました。長年にわたり本会を導いてこられた先生からのその一言は、今もなお胸に深く刻まれております。
さらに、長年にわたる理学療法分野への顕著な功績が認められ、2013(平成25)年春の叙勲において旭日小綬章を受章されました。これは、先生のご尽力が広く社会に認められた証であり、理学療法士という職能の歩みそのものを象徴する出来事であったと存じます。
私たちはいま、先生が築かれた確かな礎の上に立ち、理学療法士の質の向上と社会的使命の遂行に取り組んでおります。先生の温厚で誠実なお人柄と、理学療法に対する揺るぎない信念を胸に、今後も職能の発展に尽力してまいります。
ここに中屋久長先生のご生前のご功績に深く感謝申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。あわせて、ご遺族ならびに関係の皆様に謹んでお悔やみ申し上げます。

