岸田総理 理学療法士等が果たす役割を答弁 ―小川かつみ参議院議員による国会質問にて―

2022年4月26日
JPTA NEWS on-line

写真 小川克己議員

写真 小川克己議員

2022年4月22日参議院本会議において、小川かつみ参議院議員(日本理学療法士協会理事)の質問に対して、岸田総理大臣が答弁しました。

小川議員は、地域包括ケアシステムなど地域を基盤とした施策が展開される中、住み慣れた場所で安心して生活するためには、リハビリテーションサービスが基本的インフラになると指摘。その上で、岸田総理に対して、「安心・安全な地域づくりの実現に向けて、理学療法士等のリハビリテーション専門職が果たしてきた役割をどのように認識していますか?」と質問しました。

岸田総理大臣は答弁にて、「理学療法士等のリハビリテーション専門職の皆様には、疾病や障害を抱える方々の生活の質の向上を図る上で重要な役割を果たしていただいており、急速な高齢化社会において国民の(リハビリテーション専門職に対する)期待はさらに高まりつつあるものと認識している。」と理学療法士の役割に言及。その上で、医療と介護の間でリハビリテーションが切れ目なく提供されるためには、医療と介護の連携強化が重要であり、医療・介護情報のデジタル化・標準化を通じて関係者の情報共有を推進する、と答弁しました。

  • 国会質疑応答の様子(動画)はこちら
    出典:参議院 インターネット審議中継 本会議 4月22日 発言者 小川克已
  • 小川議員による質問と岸田総理大臣による答弁はこちら

    【小川議員による質問】(抜粋)

    岸田総理は、理学療法士という医療専門職をご存知でしょうか?作業療法士や言語聴覚士はいかがでしょうか?リハビリテーション専門職とひとくくりに言われますが、それぞれの専門性をご存知でしょうか?

    現在、超少子・超長寿社会に向けて、地域包括ケアシステムなど地域をベースとした多くの施策が打ち出されていますが、そこでは、保健、医療、介護、福祉のさらに強力な連携が不可欠です。住民の多様なニーズとサービスとをつなぐ、「つなぎ人」となる人材の介入が欠かせません。障害の有無にかかわらず、また、年齢にかかわらず、住み慣れたところで安心してその人らしく暮らしていくため、また、その人の健康就労を支えるための基本的インフラとして、リハビリテーションサービスは不可欠です。コロナ禍において、高齢者は入院前から生活機能の一部は不安定であることも多く、呼吸や心循環機能の低下防止やサルコペニア、フレイル予防のための筋力トレーニング等の理学療法が重要な役割を果たしています。

    岸田総理は、安心・安全な地域づくりの実現に向けて、理学療法士等のリハビリ専門職が果たしてきた役割をどのように認識しておられますでしょうか?

    さらに、国を挙げて進めているデジタル化、オンライン化の流れを意識しながら、リハビリテーション、介護、医療が連携した包括的な取り組みを進めていくことが重要ですが、この点について、総理の考えをお伺いしたい。

    【岸田総理による答弁】

    小川克已議員のご質問にお答えします(中略)。リハビリテーション専門職が果たしてきた役割などについてお尋ねがありました。理学療法士等のリハビリテーション専門職の皆様には、疾病や障害を抱える方々の生活の質の向上を図る上で、重要な役割を果たしていただいており、急速に高齢化が進行する中、国民の期待はさらに高まりつつあるものと認識しています。こうしたリハビリテーションが、医療と介護との間で切れ目なく提供されるためには、医療・介護の連携強化を進めることが重要であると考えており、医療・介護情報のデジタル化や標準化を通じて、関係者の間での情報共有を推進するなど、必要な取り組みを一層推進してまいります。
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