自由民主党厚生労働部会第4回「リハビリテーションに関する小委員会」が、3月23日に開催されました。
今回は「予防領域の課題について」と題され、4名の有識者からのヒアリングが行われました。
第4回リハビリテーションに関する小委員会の様子
大田仁史氏(茨城県立健康プラザ管理者)は、茨城県で展開されているシルバーリハビリ体操指導士養成事業の取り組みについて紹介し、地域包括ケアシステムを支える人材を確保し育成するためには、住民主体型の支援体制の構築が効率的であり、その仕組みの中でリハビリテーション専門職が果たす役割は大きいことを説明されました。
神代雅晴氏(株式会社エルゴマ研究所、産業医科大学名誉教授)は、産業保健の領域において重要とされる「作業管理」について、理学療法士が担うべき役割に大きな期待を寄せていることを報告し、理学療法の知識と手技に人間工学や管理工学の知識が加わることで、今後、理学療法士は産業保健の分野で重要なキーパーソンになることを示されました。
善方裕美氏(よしかた産婦人科院長・横浜市立大産婦人科客員准教授)は、産婦人科領域で活用している理学療法について紹介し、この分野におけるリハビリテーションの必要性を訴えました。
その後、同産婦人科理学療法士の山崎愛美氏は、日本では産前産後の身体的問題が病態として認識されてこなかったために、保険点数が算定できない現状を説明し、産婦人科領域において理学療法士による専門的ケアを必要とする方は多いことを報告しました。
参加した議員からは、これまで女性の産前産後の身体的問題が軽視されてきた現状に驚きの声が上がりました。
また、予防領域においても理学療法の効果が明らかな中、今後の理学療法士の働き方の見直しや処遇改善、法改正の必要性を改めて認識したとの意見がありました。
小委員会質疑・応答の様子
第1回、第2回、第3回のリハビリテーションに関する小委員会の様子もJPTA NEWS on-lineにて紹介しています。こちらも併せてご覧ください。